西郷流の起源 ~成り花とは~

一般的な華道というと
「生け花の切花を剣山に刺し床の間に飾る」

そんなイメージを持たれると思います。

生け花は歴史が古く、茶の間・床の間・仏間などの日本建築様式と共に生まれ発展を遂げ定着し、時代に合わせた新しい生け花が生まれ、様々な流派が生まれました。

「生け花」を現代のカタチに合わせ進化・変化を遂げた新しい「生け花」それが西郷流です。

将棋の駒が敵陣地に入り強力に進化・変化をする「成駒」から言葉を拝借し、西郷流では生きている花を使わず造花や永花での作法を

「成り花 -なりばな-」

と称しています。生花にも生命がありその命を生け輝かせる美しさが「生け花」の特徴ではあります、
しかし生花も生命であり光合成することで根本的に私たちの生活を成り立たせています。
生花をあまり使わず長く美しさを楽しめるよう工夫を施し、
且つ日本古流の「生け花」のカタチを残し進化を遂げることを起源とし 流祖 西郷真世 さいごうしんせい が別流したカタチが西郷流です。西郷流では造花(アーティフィシャルフラワー)や永花(プリザーブドフラワー)を使用し、日本的な美しさ、その場所、その時代に相応しいものを形作ります。